もう1週間前になるが、Dynamiteを見られた方も多いだろう。
試合内容はここしばらくの格闘技では、ダントツの面白さで、
どの試合も素晴らしいものだった。
ジェロム・レバンナの強さと、彼の強さを結果的に
最高の形でひきだしたドン・フライの試合は打倒系格闘技の
怖さと凄さを表現していたし
ノゲイラvsボブ・サップの試合は格闘技の歴史に残る名勝負だった。
試合前にはノゲイラの楽勝と予想していが、ボブ・サップのパワーは
想像を絶するものだった。あれだけノゲイラが苦戦しているのは見た事がない。
腕の太さ、強力なパワーでノゲイラの関節技が通用せず、
ついにノゲイラが負けるのかと思った瞬間の腕ひしぎ逆十字だった。
2m、160kgのパワー恐るべし。その怪物に勝ったノゲイラに勝てる
選手はいるのかと思わせる強さだった。
Dynamiteは本当に面白い試合が続いたが、日本人は吉田秀彦が出るまでは
全く存在感がなかった。シウバやボブ・サップを見ていても人間と言うより
動物に近く、あんな相手に日本人は勝てるわけがないと正直思った。
理性で動くというより、自分の動物としての闘争本能で戦っている。
一方グレーシ柔術一派は、ご存じの様に、腕が折れてもギブアップをしない。
独特の暗さと強さが共存しており、存在そのものが恐怖を感じさせる凄さを
もっている。どんな格闘家でもグレーシー一派との対戦は嫌だろうと思う。
吉田秀彦の相手はそのグレーシー一派の実力者ホイス・グレーシー。
吉田の格闘家としての潜在能力に期待しながらも
苦戦はまぬがれないと思っていた。
しかし吉田は強かった。
それもただ単に強かっただけではない。
潔くさわやかだった。
戦う前にボブ・サップの様に
「相手をぶちのめしてマスタードにしてランチにして食ってやる」
みたいな下品な事は言わない。グレーシー一派の様に
どこか悲惨で殺気だっているわけでもない。
太陽の様に明るく、戦う相手に対する尊敬も失わず、だけど強いのだ。
内容的にも吉田の完勝と言えるものだったが、何より
感動したのは吉田のその戦う姿だった。
柔道って強い、日本人って格好いいと思った。
あの映像は世界中で放送されている。
きっと多くの人が日本人の戦う姿に感動したはずだ。
イチローも中田も決していいわけはしないし、卑怯な戦いはせず
真正面からぶつかっていく。
吉田も勿論そうだ。世界で活躍する彼らには日本人としての
魅力に満ちている。